本日は、映画「日日是好日」で掛けられていた掛け軸とその意味について、書かせて頂きます。
映画では、典子が掛け軸を見て励まされるシーンもありました。
たくさん出てきたのですが、どういう意味なのか気になり、映画が見終わってから調べてみることにしました。
どうぞよろしくお願い致します。
目次
映画【日日是好日】の茶室で掛けられていた掛け軸とその意味
掛け軸その1「日日是好日」の意味
こちらの「日日是好日」映画のタイトルにもなっている重要な額ですね!
典子と美智子が、初めて武田先生にお茶を習った時に見た額です。
「日日是好日」(にちにちこれこうじつ)
それが嵐の日であろうと、何か大切な日を失った日であろうと、その一日をありのまま受け止め、ひたすら生きれば、どんな日もかけがえのない絶好の一日。
映画でも重要な意味を持つ言葉です。
そして、わたしにとっても、大切な言葉となりました。
生きていれば、辛い事、楽しい事があります。
辛い時は、もう立ち上がれないかも、と思う事が多々ありますが、そんな日でも悲しみを乗り越えてひたむきに生きていこうと思えた心強い言葉です。
掛け軸その2「薫風自南来」の意味
「薫風自南来」(くんぷうみなみよりきたる)
さわやかな風が吹いてくる五月、初風炉の頃によく掛けられる掛け軸
掛け軸その3「風従花裏過来香」の意味
風従花裏過来香 (かぜはかりよりすぎたってかんばし)
風にはもとより香りがないけれど、花のそばを通ってきた風は、良い香りがする。
風と一文字がどんとある掛け軸が素敵でした!
風を感じると気持ち良いですね。
掛け軸その4「清流無間断」の意味
「清流無間断」せいりゅうかんだんなし
「清らかな水は、絶え間なく流れ続け」
清らかさを感じる掛け軸。不断の修行の大切さを表している。
掛け軸その5「瀧」
瀧(たき)
これはもう見たままですね。
典子が瀧と書かれた掛け軸を見て、瀧を感じる場面がありました。
文字から、自然を感じるのだ!と映画を見ながら、少し感動しました。
でも、この掛け軸は瀧の流れを頭にすごくイメージさせてくれます!
掛け軸その6「莫嫌冷淡無滋味、一飽能消萬劫飢」の意味
「莫嫌冷淡無滋味、一飽能消萬劫飢」
(きらうことなかられいたんにしてじみなきことを
いっぽうよくまんごうのうえをしょうす)
これは長いし難しいですね。
意味は、面白くないからといってすぐに嫌うな。
ひとたび悟れば、永遠に迷い悩むことはない。
うーん。各ありたいものです。
掛け軸その7「達磨画」の意味
達磨各(だるまえ)
達磨大使は、禅宗の開祖を呼ばれる人物。
修行の為に9年間壁に向かって座禅をし、手足が腐ってなくなったと言われる。
目が大きいのは、自分の心を見据える様。
日本では、達磨は七転び八起きの意味もあるとして、無病息災や家内安全、その他祈願するという意味の縁起物となった。
達磨画は、武田先生が典子の就職祈願で掛け軸にかけられたものです。
映画に出てくる達磨画は、なんとなくユーモアがありますね。
掛け軸その8「不苦者有智」の意味
不苦者有智(ふくはうち/ちあればくるしからず)
節分の頃の掛けられる「鬼の念仏」と呼ばれる大津絵の賭け軸
これはたぶん、当て字かしら?と思うのですが。
わたしが知っている「ふくはうちは」、こちらの「福は内」です。
掛け軸その9「聴雨」の意味
聴雨(ちょうう)
雨の日は、雨を聴く・・・。
映画の中でも、春の雨の音、梅雨の音、秋雨の音が違う事に典子は気づきます。
雨の音の違いを聞き分けられるどうか分かりません。
昔の日本ではあり得なかった豪雨の音は、分かりますね。
わたも、雨の音でしたら、豪雨の音ではなく、しとしとと降る雨の音を聴くのが好きです。
掛け軸その10「掬水月在手」の意味
掬水月在手(みずをすくえばつきてにあり)
水面に浮かぶ月はただ1つ。
けれど、その水を手ですくってみれば、掌中の水面にも月がある。
禅語なのですが、きれいな詩のようです。
そも状況を目に浮かぶと、口元がほころびます。
秋は、月が綺麗ですので、機会があればやってみたいです。
最後に
禅語など、お恥ずかしながらほとんど知らぬ私です。
しかし、映画「日日是好日」の掛け軸を見て、禅語というのはこれだけ美しいのだと感動しました。
華美さはありませんが、潔く、すっとしている書が多く、見ている側もきりっと心が引き締まりました。
ここまでお読み頂き誠にありがとうございました!
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