箱もの

【日日是好日】の静かなお茶の世界に、じわっと感動する余韻の残る映画

久々に見終わった後も余韻が残り、しばらく映画の世界に浸れる映画を久々に見ました。
とても静かな映画でした。
静かで優しく、暖かな気持ちになれる映画でした。

日本の四季を感じる事お茶を点てる事が、これほど人の心を豊かにしてくれんだと、感じました。
今日は、そんな映画「日日是好日」を見終わった感想を書いていきたいと思います。

どうぞよろしくお願い致します。

映画「日日是好日」の台本の素晴らしさ!

※ご注意! 映画の内容をお話していますので、これから「日日是好日」を見に行こうと思われる方はご注意下さい!

役者さんたちの演技はもちろんのこと、お話を構成された大森監督が素晴らしいと感じました。

この映画では、一人の女性の半生がお茶を通して描かれています。
彼女の人生は、劇的な人生ではありません。
就職に悩み、恋し、恋に破れと誰しもが経験するであろうことが、彼女の人生でも起こります。

そして、辛い時や嬉しい時には、彼女の傍らにはいつも樹木希林演じる、只者ではないお茶の武田先生や家族がいます。

その淡々とした世界に、お茶の静かな世界や、黒木華演じる典子がお茶を通して成長する姿が描かれています。

映画の後半で、

世の中には「すぐわかるもの」と「すぐわからないもの」の2種類がある。
すぐわからないものは、長い時間をかけて、少しずつ気づいて、わかってくる。
子どもの頃は、まるでわからなかったフェリーニの「道」に、
今の私がとめどなく涙を流すことのように。

という言葉があります。
その言葉が深く心に残りました。

この映画にも、それが言えるとおもいます。

この映画を、20歳の時に見ていたら、きっと面白くなかった事でしょう。

しかし、いろいろな事を経験した今だからこそ、この映画を見て感じることが多く、
感動したのだと思うのです。

若いころは、自分というものが確立していませんでした。
地に足が着かず、すぐ人に流されていました。

それが、やっとこの年齢になり、「わたし」というものが確立してきました。
そして上辺の華やかさより、日々の当たり前の事がとても大切でいとおしいと思うようになりました。

武田先生が、「毎年同じことができる幸せ」をお話されていて、とても感じ入りました。

頭で考えるのではなく、五感を通して感じることの大切さを知る

お茶の世界

映画の中で、典子はお茶を通して、お湯と水が落ちる音が違う事に気づきます。
また、掛け軸をみて自然を感じるシーンがあります。

こういう感覚は、今の情報社会では自分で意識しないと、どんどんと失っていくように思います。
そして、こういう感覚をないがしろにすると大切なものを、間違えてしまうような気がするのです。

五感を研ぎ澄ますという事を、日々の暮らしの中で取り入れていきたいと思いました。

虫や風の音、お湯の音、それらを味わう時間が日々を豊かにしてくれるんだと、改めて気づかせて頂きました。

日日是好日のここに感動

お茶菓子

鶴見慎吾演じる典子の父が、亡くなり、武田先生と典子が縁側でお話する場面にわたしは深く感動しました。

典子の父は、典子の良き理解者で仲が良いです。
しかし、典子が一人暮らしをしたことで、忙しくなり、少し疎遠になります。

そんな折、急遽典子の父が亡くなります。
後悔と悲しみが典子に押し寄せます。

そして、しばらく経ち武田先生と典子が縁側でお話する場面にもう涙がぽろぽろこぼれてしまいました。

父の死に、悲しみ嘆くけれど、凛としてそれを受け入れ父に感謝する、そんな典子の姿に胸を打たれました。
人間って素晴らしいな、と思いました。

最後に

ひっそり咲く野の花のような作品でした。
ですが、深く心に残る作品でした。
なかなか最近では、見ない素晴らしい邦画でしたので、是非見て頂きたいと思います。

ここまでお読み頂きありがとうございました!

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