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『未来』湊かなえ 読後の感想 ~四人の少女の闘いの行きつく先は?~

湊かなえ 未来

 

さるとりんご
さるとりんご
今日は、先日読んだ湊 かなえさんの
「未来」を読んだ感想を書かせて頂きました。
どうぞよろしくお願い致します。

湊 かなえ「未来」を読んで

わたしの好きな湊作品

湊さんは、「イヤミスの女王」と言われています。

イヤミス=後味の最悪な作品を差すのですが、湊さんの代表的なイヤミス作品は「告白」です。
わたしは、湊さんの本は割とたくさん読ませて頂いています。

イヤミスではない作品もあるのですが、読み終わった後、この先手放しにハッピーエンドだという物語は少ないです。

わたしが好きな湊作品は、「少女」「花の鎖」「母性」になります。
「豆の上で眠る」や「望郷」は今一つでした。

「未来」の感想とマイナス点

※ネタバレが含まれるため、これから「未来」を読もうと思われる方はお気を付けください!

 

今回の「未来」は、ただただ面白く読んだらとまらなかったです。
読後の感想は、圧巻だった!の一言に尽きます。

物語は、章子、亜里沙、真唯子、真珠4人の少女の章からなります。

どの少女もそれぞれ重く、暗いものを抱えています。
それぞれが、その重くて暗いものと闘っていく物語でした。

少女たちの闘いの相手が、ほぼ大人という点も、この物語のミソなのかな?と思いました。
そして、4人がそれぞれに闘う大人達が、最低な糞野郎ばかりでした。

周りがこんな大人ばかりだったら、わたしなら人生に絶望して、生きていられないと思いました。
それほど、歪みまくった大人ばかりでした。

ですが、最後の結末は少し、希望の見える終わり方でした。
けれども、これから先のの少女の未来は、険しく決して明るいものではないです。
安易なハッピーエンドで終わらない物語なのは、湊さんらしい終わり方です。

読んだ時は、圧巻で物語の余韻に浸って呆然としていました。

しかし、一日経つと確かに面白かったのですが、湊さんの最高傑作かと言われれば「???」となったのが、正直な感想です。

まず、真珠に関しては、なんでここまで不幸にするの?と思わずにはいられませんでした。

そして、少女たちが殺人を犯す前に、他人に助けを求めてほしかった。
あまりに、少女たちのいる環境が過酷すぎます。

そして、助けようとする側も何故殺人を犯そうとする・・・。
良太は、あれだけ頭がよく、部外者なのだから、もっと別の方法を選べただろうに。

あまりに、安易に人を殺しすぎる。

そこは違うだろう?と。

物語だからこそ、安易に人を殺してはいけないと思うのです。

人を殺した人間に、明るい未来は待っていません。

だからこそ、この物語に出てくる殺人を犯した人たちは、ことごとく不幸になります。

そこがわたしにとっては、最大のマイナス点ですね。

「未来」の良かった点

わたしは、4人の少女の中でも真唯の章が、一番希望が持てる終わり方で好きです。
(なんせ唯一人が死にません・・・。)

そして、真唯の彼氏の原田君が、とても真っすぐで素敵な青年でした。
原田君は、「未来」に出てくる数少ないまともで素敵な男性です。

この2人の物語も実は色々あって辛いのすが、二人が選んだ未来に涙、涙でした。
わたしは「未来」の中で、真唯子の章が一番好きです!

この章も大概なんですが、他はもう辛すぎる・・・。

少女に届いた、未来からの手紙が少女の逆境を支えます。

ことばは、人を傷つける事もたくさんあるけれど、人に大きな希望を与えるものにもなるのですね。

手紙に残したことばが、少女の生きる糧になるという所はすごくよかった!

最後に

本を読んだ感想は、人それぞれだと思います。
それがまた、本の良さだと思うのです。
わたしとは違う「未来」の他の方の感想を読むのもまた楽しかったです。

わたしの残念なところは、たまに本を読む前に読後の感想を読むところですね・・・。
やはり、本は何の先入観も持たずに読むのが一番楽しいと思います!

ここまでお読み頂き誠にありがとうございました!

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