本日、【海獣の子供】の映画を見てきました。
海の魚たちや自然のアニメーションが、綺麗でした!
ただ、最後は話が壮大になりすぎて、全くついていけず寝てしまいそうになりました。
面白そうだな、と期待していっただけに少し残念でした。
わたしになり、その訳を考えてみました。
映画【海獣の子供】感想|意味が分からない理由を考察してみた。
※ネタバレを含みますのでご注意下さい!
わたしは、原作のコミックは読まずに映画を見に行きました。
それが原因であるかもしれませんが、それにしても観客が置いてきぼりになりがちな作品だったと思います。
様々な事が分からないまま、後半の壮大な物語に入っていくので余計に置いてきぼり感が強くなったと思います。
(この映画を作っている人、観客に分かってもらおうという気がないんじゃないかな、と思ってしまいました。)
映像の美しさは圧倒的!
この映画には、
星の。
星々の。
海は生みの親。
人は、乳房。
天は、遊び場。
というこの歌が、たびたび出てきます。
恐らく、この歌が物語の鍵なのだと思います。

「海獣の子供」には、謎の少年が二人出てきます。
空と海です。
二人は兄弟なのですが、性格は正反対です。
海は、真っ黒に日焼けした天真爛漫な男の子。
空は、金髪碧眼のクールな美少年です。
この少年たちは、ジュゴンに育てられ、陸で過ごすことができません。
空と海と琉花の3人が出会う事によって、物語は動き出します。
イルカやジンベエザメの間を泳ぐ、空と海がとても綺麗で気持ちよさそうでした。
海の生物が、生き生きと描かれ、自分も海の中に一緒に泳いでいるような体験をしました。
そして、海や自然の美しさ。
真っ赤な夕焼けが、海と空を染める場面。
そして、夕日が落ちてからの星々の美しい輝き。
空と琉花が海を歩くと、発光する海蛍。
その映像が、綺麗すぎて引き込まれました。
自然って何て綺麗なんだろう!と。
後半の物語が唐突に謎だらけになった!
空が琉花に隕石を渡すシーンまでは、ワクワクして物語に引き込まれていました。
そこからが、急に宇宙?が出てきて、映像は綺麗なんですが、話の展開に全くついていけなくなりました。
映画の登場するデデやアングラードや、謎の組織もどういった人物なのか全く分からないです。
謎の組織に関しては、映画では出す必要はないのでは?と思う程、いらない要素でした。
デデもアングラードも、重要な人物なんでしょうが、映画では出てきたことで余計に物語を複雑にしていた気がします。
琉花が宇宙になったりする後半のSF的な映像のシーンが続く頃には、もう前半のワクワク感が消えてしまい、完全に置いていかれました。
もう1点気になったところが、琉花の家族です。
琉花と母親との関係ですが、何かあるな?と匂わせといて、そこには何も触れずに映画が終わりました。
琉花の母親の加奈子は、水族館勤めをしていましたが、現在休職中。
英の玄関には、ビールの缶がたくさん散らかっているように、加奈子はあまり健全な生活をしているようには思えません。
そして、父親である正明とは、別居しています。
琉花の年頃には、親との葛藤はあるでしょう。
その母親との葛藤が、中途半端に描かれているのが、消化不良でした。
エンドロールが終わってから、琉花の弟か妹が誕生し、へその緒を琉花が切るのですが、これも唐突でした。
この夫婦に何があって、何が原因で和解したのかもよく分かりません。
中途半端に出して、終わらすくらいなら、家族の描写もカットした方が良かったと思います。
最後に
少し辛辣な映画レビューとなってしまいましたが、前半が面白かっただけに中途半端に放り投げられた後半と最後がとてももったいないな、という気持ちを大きいです。
後半もう少し丁寧に書いて、海と空と琉花を中心に映画を作ってくだされば、もっと素晴らしい作品になったと思うと、すごく残念でした。
ここまでお読み頂きありがとうございました。