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読み物 

小説【みかづき】一郎の教え子直哉との作文を通し成長する姿に心温まる!

高橋一生さんと永作博美さんが出演されている、ドラマ「みかづき」。
面白いと話題になっていますね!
原作と違い、コメディタッチでドラマは描かれています。

一郎の「クレセント」の物語は、ドラマでは放送されるか分かりませんが、この一郎と教え子の物語も本当に良かったです。

吾郎や千明の想いが受け継がれていることにも、心に来るものがありました。

本日は、一郎とその生徒との心温まる物語をご紹介させて頂きます。
どうぞよろしくお願い致します。

小説【みかづき】一郎の教え子直哉との作文を通し成長する姿に心温まる!

一郎が教育に携わったきっかけと「クレセント」

一郎は、自分の家族が教育にどっぷり浸かっていたことの反動で、教育には携わりたくないと思っていました。

大学卒業後は、叔母夫婦が経営するお弁当屋さんで、高齢者の宅配弁当のアルバイトをしていました。
そこで、勉強ができない子どもと出会う事により、運命のように教育の世界へと足を踏み入れることになります。

彼は、吾郎と血のつながらない孫なのですが、一番吾郎に似ているという不思議。

千明からはいつも「しっかりしなさい!」と、がみがみ言われていました。
思ったことを言葉にするのが苦手で、どうも要点を得ない一郎を、千明はいらいらすると同時に心配していたのだと思います。

時は、平成。
今この時代の子どもの学力の問題は、千明たちの時代とはまた違った問題を孕むようになります。
今も問題になっている貧困家庭の問題です。
一郎は、そんな子どもと出会い勉強を教えることによって、貧困家庭の子どもへの学力支援をしようと「クレセント」をボランティアの人たちと共に立ち上げます。

クレセントを開く中で、様々な問題が出てきます。
ヘタレな一郎は、何度も挫折します。
それでも、周りの応援があり、なんとか道を切り開いていきます。

そして最初は、子どもたちが集まらなかった「クレセント」にも子どもが少しずつ増えていきます。
その中の一人、直哉という少年が一郎の頭を悩まします。
直哉は11歳なのですが、歳の割に小さく、何事にも無言・無表情・無関心です。

一郎は、直哉には、もっと言葉が必要であると考えます。
学力以前の前に、直哉には圧倒的に言葉が不足していました。

千明の口癖であった「自分の頭で考える」力も、言葉を操る能力と密接に関係すると一郎は気づきます。

そして、母である蕗子に相談し、父の残した「綴り方教室」の本に出会いツボにはまります。

直哉が豊田正子の「綴り方教室」に出会ったことによる変化

昭和12年刊行の「綴り方教室」、豊田正子という実在の小学生が書いた作文の集積であり、教師の指導によってみるみる腕を上げ、鈴木三重吉の児童雑誌「赤い鳥」も入選していく過程が克明に記録されています。

貧しい家庭の長女である正子の生きる力に充ち満ちた筆跡が、面白いと一郎は思います。
そして一郎は、直哉に正子の文章を読ませてみたらどうだろう?と思い実行します。

最初は、何の変化も見られない直哉でした、続けていくごとに変化が見られます。
直哉は、正子の「うさぎ」という作文を読んだ時に、
「20銭っていくら?」
と初めて少年らしい好奇心に満ちた質問を一郎にするのです。

そして、作文にも豊かさ出てきます。
直哉の最初の日記は、

「7月18日
学校に行った。
帰って家にいました。
お母さんはしごとだった。」

というような日記を書いていた直哉ですが、
「うさぎ」を読んでからの直哉は、

「ハムスター
ぼくはお母さんに「昭和の子どもはいいな」といった。
昭和のこどもは1円の5分の1のお金でうさぎが買えるからいいなといった。
お母さんが、「うさぎがほしいのと言ったからうん。と答えた。
お母さんは、パート先のひとがハムスターのずがいをかっているから赤ちゃんが生まれたらもらってあげるね。」といった。
うさぎのほうがいいとはぼくは言えなかった。」

スポンジが水を吸い込むように、豊田正子の作文との出会いによって直哉の言葉はどんどん育っていきます。

しかしここで問題おこります。
豊田正子の父のべらんめえ口調が、作文に書かれるようになります。
直哉は、この正子の父のべらんめえ口調をすごくかっこよく感じたんですね!

作文だけにとどまらず、ついには学校の先生にまでべらんめえ口調で話してしまいました。

母親がクレセントにやってきた一郎にこう話します。
クレセント来てか直哉の言葉が悪くなった。経済的に公立しか行かせられないのに、もしこのまま学校で何かあったらどうしてくれるのか?辞めさせて頂きます。と。

一郎は、クレセントに来なくなった直哉に電話をするも拒まれ、直哉に手紙を書きますが、返事もなく。
音信不通な日々。

それから1月後。

母親が直哉を連れてクレセントにやってきます。

学校での直哉の成績が上がり、学校の先生や友達からなんとカンニングを疑われます。
でも、直哉はカンニングなどしていませんでした。

悔しくて悔しくて、直哉は先生に「カンニングをしてない」といった手紙を書きます。
すると、その手紙を読んだ先生が直哉に謝ってくれたのです。

お母さんは一郎に言います。
「クレセントに来るまで、直哉は筆で自分の気持ちを言える子ではなかった。
テストの点があがるよりも何よりも、それがうれしくて・・・。」
と。
一郎が
「直哉。お前すごいイカしてるよ!」
と泣き笑いの顔で、直哉の頭をなでると直哉が
「あたぼうよ」と。

もうこのシーンには涙涙でした。

一郎は気づきます。

教育は、こどもをコントロールするためにあるんじゃない。
不条理に抗う力、たやすくコントロールされないための力を授ける為にあるんだ。と。

最後に

教育ってなんだろう?と「みかづき」を読んで本当色々考えさせられました。
そして、「みかづき」は、色んな場面で感動するんですが、わたしはこの一郎と直哉の場面が一番感動しました。

「みかづき」を読まれたあなたは、どこに感動されたでしょうか?
またお聞かせ願えると嬉しく思います!

ここまでお読み頂き誠にありがとうございました。

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